ゲームとわたし
子供の頃、というか実家を出ていくまで、ゲームは1日1時間という決まりがあった。
なので、最後のセーブポイントからボス戦まで、1時間以上かかるラストダンジョンとかは、無理ゲーに近かった。
それで、隠れてというか、親のいないときにゲームをするようになる。でもそういうのは、いつかバレる。隠れてゲームしているところを何回か見つかり、ついにはゲームできない様にACアダプターを隠された。
隠されたACアダプターを、探し出しては別の場所に隠され、探し出しては別の場所に隠されを繰り返していくうち、いつしかそれが親子のレクリエーションに…なるはずも無く、ついにどうしても見つからない場所に隠されてしまった。なのでACアダプターを新たに買うという暴挙にでたが、取り上げられてしまった。
家でゲームができない。ならば外でやろう。
ゲームセンター。ゲーセンである。
ゲーセンは学校で禁止されていたし、怖いところというイメージがあった。
地階にあるゲーセンに行ったら、奥からヤ○ザが出てきて金を取られた(金を取っておいて、ゆっくり遊んで行きなと理不尽なことを言われたらしい)とか聞くと、ゲーセンにひとりで行くのは勇気がいった。
でも仮にゲーセン行こうよー。と誘って、UFOキャッチャーとかプリクラとかせずに、ガチでゲームしてたら、きっとドン引きされていただろう。
ただ、ゲーム屋さん、(古)本屋さん とかにゲーム台が置いてあるところがあって、そういうとこで主にゲームをしていた。今ならまだしも、当時はかなり奇異に映っていたと思う。対戦ゲームで、ガキ相手に30人抜きとかしてたからね。
その後、実家から遠く離れた大学に入学した。
念願の一人暮らし。抑圧された世界から解放され、早速ゲームを買った。
すぐ飽きた。
1週間ほどゲーム漬けの日々を送っていたのだが、味気がしなくなった。
さあ、いまから好きなだけゲームをしていいですよー。となった途端、冷めてしまったのだ。
ゲーセンにも全く興味を示さなくなった。
ビールは喉がカラカラの時こそ旨い。
あんなにやりたかったゲームは、抑圧された状況だったからこその渇望だったのだ。
でもこの時はまだ、ゲームを全く辞めたわけでは無く…その話はまた別のところで。
乙!